桃山学院大学の社会学部社会福祉学科には、通称「キャンプゼミ」と呼ばれている石田ゼミナールがあります。そのゼミナール名物講師は石田易司先生です。なぜ、石田ゼミが、通称「キャンプゼミ」と呼ばれているのか?理由はごく単純で、そのゼミに入ると、夏休みや冬休みにキャンプに参加できるだけでなく、それ以外の日でも、いろいろなジャンルの、様々なキャンプに参加できるようになるからです。 |

石田易司先生 |
いつも様々な学生がいる人気の石田研究室ですが、石田ゼミのキャンプは、先生からゼミ生に一方的に与えるものではありません。逆に、石田先生からアイデアを求められ、どのようなプログラムをしたいか?ということをよく聞かれます。そして、生徒のアイデアを、次のキャンプで積極的に取り入れてくれるのです。また、新しいアイデアを実行に移すにあたっては、時に厳しく、責任を持つことを要求されます。そのため、ゼミ生はやりがいをもって、皆が積極的にキャンプに参加しているのです。講義の空き時間に学生「全員で」集まることや、休みの日のゼミコンの回数が極端に多く、そのため、他のどのゼミよりも学生同士の「つながり」が強いようです。その「つながり」が、キャンプ中に問題が起こりそうになった時に、生徒間の助けあいをスムーズにさせ、キャンプ事故を未然に防いでいるように感じられます。
さて、石田先生は、なぜこのようにキャンプにこだわりをもっているのでしょう。理由の一つは、近年自然体験をしたことのない小、中学生がとても多いからだと思います。
家の中で一人でゲームをするなどの、一人遊びが目立つようになっているのです。石田先生は、痴呆高齢者キャンプ、不登校キャンプ、ぜんそくキャンプ、イルカキャンプ、乗鞍キャンプなど、ありとあらゆるジャンルのキャンプを企画、計画、参加されていますが、今回は保育園キャンプの話です。
「遊びが仕事」と呼ばれている子どもたちですが、子どもたちとキャンプに参加すると、遊んでいる最中に「疲れた〜」という子どもがかなり多いということを実感しました。ところが、そのような子どもたちと、自然の中でキャンプをすると、初めて見るカヌーに大はしゃぎ。自分から進んで思い思いにカヌーをこいだり、家ではしたこともなかったこと(たとえばジャガイモむき)を体験したり。その結果、自分から進んで家でお手伝いをするようになり、そのことが、ゲームよりも楽しい!と感じる子もでてきたりするのです。
キャンプ中は、今まで見せたこともなかったような笑顔をたくさん見せてくれました。
また、キャンプ中は、友達が何をしているか?ということも興味を持ち始め、保育園ではあまり仲の良くなかった子ども達同士が、仲良く話をするようになったり、はたまたとても積極的になったり。子どもに与える「ゆとり」の意味を考えさせられたキャンプゼミでした。
※ 石田ゼミ生は、キャンピズというNPO団体にてキャンピズメイトとして、ボランティアに参加しています。こういったキャンプに関心のある方は特定非営利活動法人キャンピズ事務局(e-mail:
campwith@onp.or.jp)まで、ご連絡下さい。 |
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私たちの社会心理学研究室は、担当の井上徹先生の名前にちなんで、別名「テツ研」といいます。このゼミのテーマは社会心理学です。実験や調査を通して人の心を科学的に知ることを目的としています。 |

井上徹先生と研究室にて |
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私たち2回生のゼミでは、パソコン上で「ミュラー・リェル錯視」などの実験をしました。学生ひとりひとりがパソコンを持参し、実験で得た結果をまとめていきます。グラフを作成したり、文献を読んでそれをWordやpower
pointでまとめたりします。パソコンは必須なので ExcelやWordは嫌でも使えるようになります。
ゼミの雰囲気は落ち着いていて、みんなまじめに作業に取り組んでいます。真剣にやらないと分からなくなります。一方で和気あいあいのところもあって、先生がお菓子を持ってきてくれることもあります。
井上先生は真面目な人で、いつも一生懸命授業してくれます。「社会調査方法論」の授業では、社会調査におけるデータの整理、基本統計やそこから読み取れることなどを教えてくれます。「メディアと社会」の授業は様々なメディアについて、社会の歴史と共に学んでいます。
ところで、井上先生は厳しい先生ですが、私達のことをすごくよく考えてくれていると感じます。普段は優しいけれど締めるところは締める先生です。先生の授業は難しいのですが、分からないところを質問すればひとりひとり教えてくれます。井上先生は話しやすい先生でもあるのです。「社会調査方法論」の授業では井上先生の板書の多さに苦しめられています。ちょっと目を離すともうどこを書いたらいいのか分からなくなるくらい…(言いすぎ?笑)でも、先生の課題おかげでいろいろな本が読めました。先生の研究室にある本も読んでみたいと思ったり思わなかったり?(笑)…というわけで「テッちゃん」は優しくて楽しい先生です。
さて、4回生のゼミを取材してみました。4回生の先輩は1名。先輩いわく…ゼミは毎回毎回内容が濃く、わかりやすい説明、そして質問しやすい状況で本当に助かっているとのこと。3回生のときは、心理学以外にも、調査分析のための心理統計学の演習もしたそうです。今は卒業研究が中心。「思いやりと向社会的行動」がテーマだそうです。先生の専門は対人認知、最近は、認知心理学にも興味をもっているそうです。
「はじめの頃はマンツーマンのゼミでうまくやっていけるか本当に不安でしたが、今では当たり前になってしまいました。勉強以外でも、私のバイトや就職活動のグチを笑って聞いてくれる井上先生は今では良き相談相手です。」先輩の談でした。 |
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